「愛」を伝えて
動物は、人を信じて、側に来るか来ないかで運命が分かれます。
どんなに、こちらが助けてあげたいと手を伸ばしても、手の届く距離まで近づいてこれない動物は、保護のしようがないのです・・・。
飼い主が「引き取れない」としたペットは、仮の名前を付けて預かり、里親を募集します。
身寄りのないペットを可愛がってくれる、新しい飼い主を探すのです。
皮肉なことに、情の深いペットほど、新しい飼い主を見つけるのが遅れます。
大好きな人の事が忘れられず、新しい飼い主に馴染めないからです。
出来ることなら、本当の飼い主に引き取ってもらえることが、ペットにとっては一番の幸せです。
どうしても飼えない状況で、新しい飼い主に引き渡すにしても、ペットの心に傷を付けない方法で送り出してあげてください。きちんと「理解」させてあげてください。
「自分はきちんと愛されていたのだ」と思えるように。
決して「自分は捨てられたのだ」と、思わないように。
「愛」を伝えてあげてください。
そして、頑張った命も、間に合わなかった命も、動物たちが精一杯生きた証をどうか忘れないであげてください・・・。
最後に・・・。
紹介したペットたちのお話は、震災当時から翌年2012年にかけて発行、出版された書籍のため、今現在のペットたちがどのような状況にあるのかを知る術はありません。
無事に飼い主に会えたペット。
飼い主に会えずに亡くなった子。
やむを得ない事情で、里親に出されたペット。
どの子も無事に、それぞれの飼い主に引き取られ、可愛がられて、幸せな犬生を送ってくれていることを心から願います。
今回の大規模な震災で、改めて「ペットの防災対策」の必要性を考えさせられました。
ペットを飼っている皆さんも、万が一に備え、「ペットの防災対策」を考えてみてください。
家族同然のペットです。
出来ることなら、離れ離れになるようなことがないようにしてあげたいものですね・・・。